「アーカイブズ」という言葉を知っていますか?私たちは日々、様々な記録をつくり、何かの行為を行うために記録を用いながら社会生活を送っています。その記録は証拠として保持され、あるいは、過去の記憶として遺され、新たな物事を創造するための資源として活用されることもあるでしょう。そうした社会的な行為の記録の集積がアーカイブズと呼ばれるものです。社会のなかには国や自治体、企業、コミュニティ、家族などの様々な組織や団体が存在し、社会的な活動を行うなかで、記録を管理し、アーカイブズを保存しています。それでは、アーカイブズを社会のなかで遺していくことには、どのような意味があるのでしょうか。本講義では、アーカイブズが誰によって、何のために、いかに遺されてきたのかを世界と日本の多様な事例から学び、アーカイブズを管理するための理論や方法論について理解するとともに、現代社会においてアーカイブズがもつ意味を考え、これからの社会のなかでのアーカイブズの共有のあり方について考えることを目的とします。
- Teacher: 和之 清原